みずのわ出版


本拠地 ・ 山口県周防大島の出版社、です


―詳 細―

文字力100

文字力100

文字力100

林哲夫 著
2006年6月刊 新書判フランス装205頁
本体1800円+税
ISBN978-4-944173-39-6
表紙写真 林哲夫
装幀 林哲夫




文字力100
[はじめに、より]
 文字力と言っても、書道やレタリング、ましてや活字やタイポグラフィについて書いた わけではない。全くそれらと無関係ではないにしても、文字そのものを論じる意図も知識 もない。文字そのものよりも、文字が牽引する本の魅力について書いてみたかったのであ る。
 私は自分自身でも装幀の仕事を手がけることがある。いつも思うのだが、装幀というの は、文字さえ決まれば、後は付け足しではないか、と。表紙や背にどういう書体でもいい 「文字」と入れてみる。それを見た人はきっと自分の中にある「文字」と定義された抽き 出しを開く
であろう。ところが仮に「文字」という文字を使わず、図像として「文字」を 表現しようとすると、明らかな困難を感じる。あまりに多様すぎて集約できないのだ。絵 や写真は人に対して具体的な何かを与えるが、文字は人の中からイメージを引き出す、そ ういうことではないだろうか。
文字力100  それが文字力である。
 文字力というテーマを思いついたのは京都でささやかな装幀展を開催したときのこと。 自作だけの展示では面白くない、好きな古本も並べてみよう、そしてできるだけ文字が主 役になっているような意匠に絞ってみよう、そういう主旨である。これが予想以上に好評 だったので、そのコレクションをベースとし、洋書を省いて、新たに選び直したのがここ に収めた百冊である。
 解説には少々難渋した。ただ、その分だけ、文字の力、ひいては近代における文章の魅 力や表現の変遷を改めて知る好い機会となったように思う。


文字力100
[著者]
林 哲夫(はやし・てつお)
1955年香川県生。武蔵野美術大学卒業。画家。装幀、画業のかたわら同人雑誌『ARE』 『sumus』を編集する。著書『林哲夫作品集』(風来舎)、『古本デッサン帳』『古本ス ケッチ帳』(青弓社)、『喫茶店の時代』(編集工房ノア)、『読む人』(スムース文庫)、 『歸らざる風景 林哲夫美術論集』(みずのわ出版)。共著『誤植読本』(東京書籍)、 『ニッポン文庫大全』(ダイヤモンド社)、『少々自慢この一冊』(EDI)など。



文字力100
[目次]
01 河童 芥川龍之介
02 河童 芥川龍之介
03 黒い影 阿部知二
04 考えることについて 串田孫一
05 道草 夏目漱石
06 お染久松新版歌祭文野崎村の段 近松半二
07 再板片岡忠義段日本賢女鑑 近松やなぎ+近松松助
08 世界国尽 福沢諭吉
09 小学指教図□全
10 小学単句仮名遣
11 新撰小学地理書 森孫一郎+豊岡俊一郎
12 刪修近古史談 下 大槻磐渓
13 ナショナル ニュー リーダー第二
14 尋常小学読本四
15 近世動物学教科書 丘浅次郎
16 唐宋八大家文講義第六編
17 軍人青年祝文演説摸範
18 絵本南総里見八犬伝全
19 みづゑ 第五
20 みづゑ 399
21 冨山房出版図書概要
22 ヴァイオリン独学び 大塚寅蔵
23 白樺
24 絵画の手本 宇崎純一
25 アカギ叢書
26 夜の心 吉井勇
27 我が人生観 江原小弥太
28 模範仏和大辞典
文字力100 29 チョコレート兵隊さん 金子洋文
30 エプタメロン ナバル女王
31 カフエー・コーヒー・タバコ 喜多壮一郎
32 酔ひどれの太陽 グラトコフ
33 鉄火の試錬 ベラ・エルレス
34 街塔
35 作品
36 若き日の芸術家の肖像 ジェイムズ・ジョイス
37 1と2 内田忠
38 テスト氏 ポオル・ヴァレリイ
39 庭
40 攝陽随筆 谷崎潤一郎
41 エコー
42 時計 横光利一
43 書窓
44 春遠し 伊藤永之介
45 工芸
46 ヘンリー・フォード 有川治助
47 予の産業哲学 ヘンリー・フォード
48 人を動かす カーネギー
49 一九三八年版文芸豆年鑑
50 宮沢賢治全集第二巻
51 北溟 内田百間
52 抒情
53 誰にも出来る撮影・現像・引伸用具50種
54 土と兵隊 火野葦平
55 博物誌 ルナアル
56 晩夏 堀辰雄
57 郷土詩論 北園克衛
58 或ル志士之生涯 小池忠雄
59 人間論 リシエ
60 暗い絵 野間宏
61 象徴
62 水いらず・壁 サルトル
63 パンタグリュエル占筮
64 燈下言 三好達治
文字力100 65 ロマンチックについて 中島健蔵
66 VAN
67 晩春日記 上林暁
68 昔の人 北條誠
69 ふらんすへおくる書 小松清
70 人間失格 太宰治
71 冬の虹 小絲源太郎
72 幸福の限界 石川達三
73 神戸俳句
74 別冊文藝春秋
75 薔薇色の十字架第一部セクサスI ヘンリー・ミラー
76 大大阪名鑑地図
77 詩の心理学 ブラヴァール
78 靴の音 森茉莉
79 われらの時代 大江健三郎
80 ダンナさまマーケットに行く 滝沢敬一
81 大学のお姐ちやん
82 御身 源氏鶏太
83 試練、悪魔祓い ミショー
84 季刊審美
85 わが生涯 中 トロツキー
86 マルドロールの歌 ロートレアモン
87 わが埋葬 高見順
88 ウェスカー全作品3
89 悪い仲間 ウィルソン
90 大佐の写真 イヨネスコ
91 筑摩書房の三十年
92 マン・レイ
93 白と黒の造型 駒井哲郎
94 オシリス、石ノ神 吉増剛造
95 夜の果てへの旅 セリーヌ
96 慈童 香山雅代
97 空中楼閣 川田絢音
98 駅の名前を全部言えるようなガキにだけは死んでもなりたくない 三代目魚武濱田成夫
99 キズアト 石内都
100 天誅組罷通る 菊池寛

写真は本文より。撮影=林哲夫



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