みずのわ出版


本拠地 ・ 山口県周防大島の出版社、です


―詳 細―

読む人

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林哲夫 著
2006年10月刊
新書判182頁ペーパーバック
本体1400円+税
ISBN978-4-944173-42-6
装幀 林哲夫
    → 「まえがき」を読む




素描1
[著者]
林 哲夫(はやし・てつお)
1955年香川県生れ。画家。無所属。武蔵野美術大学造形学部油絵科卒業。日本美術家連盟、日本出版学会会員。1979〜80年ヨーロッパ各地に滞在。帰国後、京都、神戸に在住。震災により京都に戻る。画業のかたわら装幀を手掛け、書物雑誌『sumus』等を編集する。著者『喫茶店の時代』により第15回尾崎秀樹記念大衆文学研究賞を受賞。


[著書]
 『文字力100』みずのわ出版、2006年
 『歸らざる風景――林哲夫美術論集』みずのわ出版、2005年
 『読む人』スムース文庫、2005年
 『古本スケッチ帳』青弓社、2002年
 『喫茶店の時代』編集工房ノア、2002年
 『古本デッサン帳』青弓社、2001年
 『林哲夫作品集』風来舎、1992年

素描3
■ 展覧会歴
1999  個展[空想・ガレリア、東京銀座]
      ・個展[Gallery Yanai、東京六本木]
2000  個展[河原町画廊、京都市]
      ・個展[絵屋、新潟市]
2002  個展[Gallery Yanai、東京六本木]
      ・個展[湯川書房、京都市]
2003  個展[河原町画廊、京都市]
      ・個展[Gallery Yanai、東京六本木]
素描2 2005  読む人展[啓祐堂ギャラリー、東京高輪]
      ・装幀展[海文堂書店、神戸市]
      ・読む人展[Calo Bookshop and Cafe、大阪市]
      ・書物の肖像展[東京古書会館、東京神田]
      ・書物の肖像展[姫路文学館、姫路市]
      ・個展[絵屋、新潟市]
      ・装幀展[京都パラダイス、京都市]
2006  個展[岸本画廊、東京銀座]
      ・個展[ギャラリー島田、神戸市]

[目次]
 読む人を描く
 素描(160点)
 読む人を描く人が書くあとがきのようなもの
 読む人展日記

素描4
【まえがき「読む人を描く」より】

 人はやはり人にいちばん興味惹かれるものである。画家として人物を描きたいとずっと思ってはいるのだが、 モデルを頼むなどというのはどうも気後れがする。そんなとき誰でも思いつくのが街頭スケッチだろう。ただし、 街頭はもちろんのこと、電車の中でも人はじっとしていない。よって、ぼんくら画家としては、自然と、眠る人や 本を読んでいる人に目を向けることになる。
 読む姿はきりりとして美しい。神経を集中させているせいだろうか。少々だらしないように見えても、誰もが 知らず知らずのうちに絶妙のボディ・バランスを保っている。すべてが本に向かっている。
 まず眉と目から描きはじめ、顔ができたら、次に本を描く。そして
素描5 手だ。手がもっとも重要である。中心となる本をサポートする手は千変万化。両手で、片手で、膝の上で、顔の前で、 手の形が「読む人」の性格を決定すると言ってもいい。難しいのは指である。親指で読んでいるページを抑え、 ひとさし指をページとページの間に差し込み、残りの指で表紙、背を支える。これがまたとても変化に富む。新聞を読む人など、 ついつい見ほれてしまうほど、あの大きな紙をタテやヨコに折り畳んだり、ひっくり返したりする手指の動きは絶妙である。 対して、携帯電話を読む人は単調だ。機能性の問題なのか、手の形はほとんどみな同じであって、この点がどうもモチーフ としては物足りないが、読む人には違いないので、ある程度の人数は収録した。
 「読む人」をまとめるに当たってひとつの希望があった。眺めていると本が読みたくなる、そんな本にしたいという願いである。 それが実現しているかどうか、多少心許ないけれど、手にとって確かめていただければ幸いである。
 なお本書は、スムース文庫版『読む人』に新作を加え再構成したものである。
著者


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