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「宮本常一離島論集」2013年8月全巻完結につきまして

 長らく懸案となっておりました宮本常一離島論集全5巻+別巻につきまして、今年8月を以て全巻完結すべく、編集作業を進めております。編者(森本孝氏)より宮本常一先生が季刊「しま」に執筆された原稿の一覧とコピーをお預かりしたのが2002年夏。第1巻の刊行にこぎつけたのが7年後の2009年10月でした。全巻完結まで足掛け12年に及びました。全国離島振興協議会(以下、全離島)で刊行計画が立ちあがったという「前史」も含めますと、さらに長い時間がかかっています。
 当初、全離島刊「離島振興実態調査報告書 一」(昭和35年2月)を別巻1、全離島刊「中小離島における振興事業の意義と効果―石川、山口、長崎中小離島調査報告」(離島振興調査資料9 昭和36年12月)を別巻2として刊行すべく準備を進めていました。これは「先々著作集に入れる予定ではあるが、全離島関係の刊行物でもあり宮本先生の問題意識も現れているので、離島論集への収録を検討してほしい」と田村善次郎先生(武蔵野美術大学名誉教授)よりご提案をいただいたものです。確かに重要な資料ではあるのですが、本が読まれない時世にあって離島論集既刊(1・5・2巻の順で刊行)の実売部数は刊行を重ねる毎に激減しており、ましてや資料篇としての別巻ではさらなる部数減が予想され、全巻完結を困難にしてしまう危険性が高いと思われました。また、「しま」に掲載された宮本先生の論考は、体系性をもった「論集」として単行本に編む必要がありますが、上記2件の報告書は刊行当時、離島をもつ市町村の担当部署や図書館等に架蔵されており、一連の作業を通じての高木泰伸学芸員(周防大島文化交流センター)との話し合いのなかで、現状に鑑みて別巻1と2は無理をして刊行しなくてもよいのではないか、という結論に至った次第です。
 上記に加えて、1〜5巻に収録できない座談会、全国離島青年会議等での発言、講演要旨について別巻3として刊行する予定でした。これにつきましては宮本先生の講演CD付き「別巻」として5月末に刊行いたしました。
 離島論集1〜5巻の確固たる編集方針として、(1)全離島をベースにした宮本の「離島振興論」「島嶼国家論」として体系性を持たせる、そのために断じて「つまみ食い」をしてはならない、(2)原則として、本人が朱入れして「しま」に掲載した「記名記事」を収録する、の2点がありました。そのため、本人が朱入れしていないと思われる座談会や発言録、講演要旨などは除外して1〜5巻のコンテンツを確定したわけですが、そういうルールを適用することによって漏れてしまうものを拾い集めてみると、これは確かに、粗くはありますが、宮本先生の問題意識が先鋭的にあらわれたものであり、青年会議での講演要旨など見ましても、当時の離島青年に向けた宮本先生の強烈な激文であり、これは通常巻とは別個で編まねばならぬと考えた次第です。時あたかも離島振興法施行60周年にあたり、そこのところをきちんと位置づけることで、3・4巻に先駆けて、この別巻を優先的に刊行したいという考えに至りました。
 まともに作った本が売れない現状にあって、心苦しい限りですが、定価は高めに設定せざるを得ません。既刊(1・2・5巻)は本体2800〜3800円+税でしたが、5月末刊の別巻はCD2枚付とはいえ本体6500円+税、残る3巻(7月末刊予定)と4巻(8月末刊予定)は本体5000円+税に設定させていただきます。地方における人文・社会科学書の出版は日に日に困難の度を増しております。ひとえに皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

                                            2013年6月  みずのわ出版代表 柳原一徳


*追記。予定より遅れて第3巻は10月15日頃出来上ってまいりました。最終となる第4巻は11月15日出来。これをもって全巻完結いたしました。



  宮本常一 著/森本孝 編
  全国離島振興協議会 ・ 公益財団法人日本離島センター ・ 周防大島文化交流センター 監修
  装幀 林哲夫
  発行 みずのわ出版
  体裁 A5判上製 各巻200〜240頁前後 巻頭モノクログラビア
      *別巻は宮本常一講演CD(2枚組)付

 離島振興運動のオルガナイザーとして知られる民俗学者・宮本常一が、季刊『しま』(1953年12月、全国離島振興協議会の機関誌として創刊。73年以降、財団法人日本離島センターの広報誌として継続発行)創刊号以降、最晩年まで執筆した論考の集成。日本の「島」と「島人」に向けられた、宮本常一のまなざしを読み解く。

 第1巻 「怒りの孤島」に生きる人々/農業のいろは
     (2009年10月、第1回配本/解説…稲垣尚友・大矢内生気 2800円+税)
 第2巻 中種子方式の提唱/離島農業の根本問題
     (2012年12月、第3回配本/解説…斎藤潤・大矢内生気 3800円+税)
 第3巻 利尻島見聞/離島振興の諸問題
     (2013年10月、第5回配本/解説…平野秀樹・大矢内生気 5000円+税)
 第4巻 馬毛島・青ガ島のその後/離島と観光の問題
     (2013年11月、第6回配本/解説…管田正昭・大矢内生気 5000円+税)
 第5巻 ふるさとの島にありて思う/島と文化伝承
     (2010年10月、第2回配本/解説…管田正昭・大矢内生気 2800円+税)
 別巻 離島振興は進んでいるか/離島青年会議に寄せて
     (2013年5月、第4回配本/解説…高木泰伸・大矢内生気 6500円+税)

▼各巻の詳細は、以下の通りです▼

馬毛島・青ガ島のその後/離島と観光の問題
宮本常一離島論集第4巻

離島4巻 宮本常一 著
森本孝 編
全国離島振興協議会・公益財団法人日本離島センター・周防大島文化交流センター 監修
2013年11月刊
A5判上製216頁
本体5000円+税
ISBN978-4-86426-023-7 C0395
装幀 林哲夫

利尻島見聞/離島振興の諸問題
宮本常一離島論集第3巻

離島3巻 宮本常一 著
森本孝 編
全国離島振興協議会・公益財団法人日本離島センター・周防大島文化交流センター 監修
2013年10月刊
A5判上製232頁
本体5000円+税
ISBN978-4-86426-022-0 C0395
装幀 林哲夫

離島振興は進んでいるか/離島青年会議に寄せて
宮本常一離島論集別巻

離島別巻 宮本常一 著
森本孝 編
全国離島振興協議会・公益財団法人日本離島センター・周防大島文化交流センター 監修
2013年5月刊
A5判上製215頁+宮本常一講演CD(2枚組)
本体6500円+税
ISBN978-4-86426-021-3 C0395
装幀 林哲夫

中種子方式の提唱/離島農業の根本問題
宮本常一離島論集第2巻

離島2 宮本常一 著
森本孝 編
全国離島振興協議会・(財)日本離島センター・周防大島文化交流センター 監修
2012年12月刊
A5判上製グラビア16頁+本文224頁
本体3800円+税
ISBN978-4-86426-010-7 C0395
装幀 林哲夫

ふるさとの島にありて思う/
島と文化伝承
宮本常一離島論集第5巻

ふるさとの島にありて思う/島と文化伝承 宮本常一離島論集第5巻 宮本常一 著
森本孝 編
全国離島振興協議会・(財)日本離島センター・周防大島文化交流センター 監修
2010年10月刊
A5判上製グラビア16頁+本文192頁
本体2800円+税
ISBN978-4-86426-003-9 C0395
装幀 林哲夫

「怒りの孤島」に生きる人々/
農業のいろは
宮本常一離島論集第1巻

「怒りの孤島」に生きる人々/農業のいろは 宮本常一離島論集第1巻 宮本常一 著
森本孝 編
全国離島振興協議会・(財)日本離島センター・周防大島文化交流センター 監修
2009年10月刊
A5判上製グラビア8頁+本文208頁
本体2800円+税
ISBN978-4-944173-73-0 C0395
装幀 林哲夫




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