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夢・葬送 浪花の唄う巨人・パギやん Song Book

趙博(チョウ・パギ)著太田順一 写真
2007年2月刊
A5判上製128頁
本体2200円+税
ISBN978-4-944173-46-4 C0095
装幀 林哲夫
価格 <% total_price.toLocaleString() %> 円(税込)
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〈浪花の唄う巨人・パギやん〉生誕50周年記念フォト・エッセイ集。26曲に込めた〈在日関西人〉のまなざし

[著者]
趙 博 http://fanto.org

趙博の読みは、「ちょう ばく」「ちょう ぱぎ」「ちょう ばぎ」いずれも日本語として可。正式な発音は Cho Bak で、 英語表記は Paggie CHO としている。「博」は韓国語で Pak、それが母音や特定の子音のあとに来ると Bak という発音になる。 [p]→[b]という濁音化の音韻法則は、[t]→[d]、[k]→[g]にもあてはまる。子音終わりの名前には[i]や[a] を着けてリエゾン(連声)させて「愛称」化する。だから[Pak+i]→[Pagi]、それに関西弁の「○○やん」が膠着して 「パギやん」が完成する。

[主な個人歴]
1956年 大阪市西成区にて在日朝鮮人二世として出生
1962年 大阪市立鶴見橋幼稚園「松組」卒業、精勤賞授与さる
1965年 日韓条約締結により「韓国籍」となる
1973年 日本傳講道館柔道 弐段
1980年 神戸市外国語大学 ロシア学科卒業
    *4回生で落第、5年次に放校同然で……
1983年 関西大学大学院で文学修士号取得(教育思想史専攻)
    *竹内良知(故人)、鈴木祥蔵に師事
1986~1992年 関西大学講師(教育学担当)
1986~2004年 (学)河合塾 英語講師

[主な芸能歴]
1992年11月 ファーストアルバム『Rapture & Rage』(自主製作)
1994~2004年 毎年『セレブレーション・コンサート』をプロデュース
1995年02月 セカンドアルバム『爛漫』(自主製作)
   05月 映画『ぷくぷく夢がわいてくる』音楽担当
1998年04月~ FMわぃわぃ(神戸市長田区)「趙博のソリ・マダン」
1999年05月 シングルCD『橋/長らくご無沙汰してるけど』
      第3集CD『ソリマダン』(Pandra Record)
2000年06月 第4集CD『ガーリックちんどん』(Pandra Record)
2001年04月 故・マルセ太郎の代役で喜劇『イカイノ物語』出演、全国巡演
   11月 第5集CD『光のエチュード』(Pandra Record)
2002年04月~ 一本の映画を独りの唄と語りで演じる〈歌うキネマ〉上演開始
      *現在までの演目…「ホタル」「マルコムX」「泣いてたまるか」「西便制/風の丘を越えて」「砂の器」「人間であるために」「神様こんにちは」「キクとイサム」「パッチギ!」
   10月~  矢野陽子・喜劇ショップ『ワルルル…』に楽士で共演
   12月 第6集CD『彼処此処(おちこち)』(Pandra Record)
     *板橋文夫トリオとのライヴ録音
2004年03月~ 歌うキネマ『西便制/風の丘を越えて』全国公演
   08月 民謡CD『〈恨〉歌集~歴史と悲哀のリエゾン』(warble record)
   08月~ 『おんな唄つづら折り』ライヴツアー開始
2005年02月 マルセ太郎・作/永井寛孝・演出『枯れない人々』に出演
   12月 第7集CD『星の天秤』(Tamazo Label)
2006年02月 映画『もっこす元気な愛』音楽担当
   04月~ 歌うキネマ『砂の器』全国公演
      *ピアニストHalma Genと共演
   09月~ FMさがみ「趙博・朴慶南/チャグンマンナム・小さな出会い」
   12月 総集編CD『趙博ベスト30』(Tamazo Label)

[著作・連載]
1989年 『在日朝鮮人民族教育擁護闘争資料集Ⅱ』(共編、明石書店)
1995年 『ニッポンて何やねん?』(共編、CDブック、東方出版)
1999年 『英語がわかる』(河合出版)
2003年 『ぼくは在日関西人』(解放出版社)
2004年~ 「ニッポン日々漫遊記」(隔月刊『インパクション』)
     「トリの眼・ムシの目・ニャンコの目」(月刊『まねきねこ通信』)

[目次]
Before と Because ――まえがきにかえて

喜――橋を渡って、いま此処まで……

長らくご無沙汰してるけど
ようこそ僕の街へ
泪の季節
コマンドまたはファイル名が違います
賢治有情
待ってまっせ

怒――死をも含めて人生だ、ならば……
光のエチュード
おちこち[彼処此処]
監獄へ入ろう
北のエチカ
狼煙
Sweet Sweat & Golden Dust

哀――路地裏から世界を覗けば、旅空に今日も雨
路地裏から
夢・葬送
風物詩
合わせ鏡
初恋の道
雨唄
旅の空

楽――恨[ハン]の声で、恨[ハン]を越えたい……
笑顔百薬
月と氷
揺籃[Yurikago]
星の天秤
夢がぷくぷくわいてくる
“もっこす”元気

歌詞一覧
イラスト 青木かおる

[Before と Because ――まえがきにかえて、より]
――“Before”と“Because”は「歌(唄)」の位相にも当てはまります。「歌う前にやることがあるだろう」「歌っているから繋がるんだ」「歌う前に考えろ」 「歌うからこそ見えてくるんじゃないか」etc. etc. ――歌うことを生業としながら、僕は時々、歌を拒否したくなる衝動に駆られます。「歌ってる場合じゃないだろう!」 一方、様々な現場で「なぜ歌わないのだ!」と怒りに燃える時もあります。美しすぎる声と拙すぎる絶叫、どちらにも違和感を覚えるのです。 「誰であろうと民衆の魂を真に演じようとするものは、多くの道を歩んでいかねばならない。……洗い物をする女性や、縄をない、溝を開き、鉱山へ下り、 海に網を投げる男たちの仲間であるということなのである」(ビクトル・ハラ)。僕は、多くの道を歩みたいと思います。いつの日か、“Before”と“Because” を止揚する日を夢見て――。

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