追悼　湯川書房 湯川成一さん
　2008年7月11日、湯川成一さんが亡くなられた。湯川さんは1937年大阪市東住吉生れ。関西学院大学卒業後、証券会社に入社。1969年に辻邦生『北の岬』、小川国夫『心臓』を相次いで刊行した後、勤めを辞し、初め大阪市、98年より京都市にて限定本出版に情熱を傾けられた。
　自らが心酔する、塚本邦雄、杉本秀太郎、永田耕衣、車谷長吉ら、当代超一流の書き手たちの作品を、望月通陽、柄澤齊、岡田露愁、山本六三ら気鋭の造形作家のオリジナル作品と睦み合わせ、和洋を無碍に融通するスタイリッシュな湯川本を生み出した。（巻頭エッセイより）

［目次］
追悼　湯川書房 湯川成一さん

はじめから限定本！　湯川成一さんインタビュー（再録）　　聞き手＝山本善行
湯川成一さんの思い出　　山本善行
湯川さん　　戸田勝久
湯川さんと私――有元利夫さんの話から　　福永幸弘
湯川書房限定本刊行目録（未完）
　　作成編集＝伊東康雄・岡田泰三・戸田勝久　　記録＝福永幸弘

オックスフォード古本修業　　中島俊郎
幻脚記 四　阿片窟　　鈴木創士
宮本常一という問題提起　　須藤護＋佐田尾信作
淀野隆三日記を読む 四　　林　哲夫
みずのわ編集室 4　　柳原一德

［用紙］
表紙　OKミューズガリバーリラ　ナチュラル　四六判Y目　170kg
本文　コスモバルキー　A判T目44㎏
刷色いずれもK／1°