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途上国の人々との話し方 国際協力メタファシリテーションの手法

和田信明・中田豊一 著
2010年10月刊
A5判並製441頁
本体3500円+税
ISBN978-4-86426-005-3 C0036
装幀 林哲夫 2015年8月再版(2刷)出来
価格 <% total_price.toLocaleString() %> 円(税込)
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[目次]
序章 曇りガラスが晴れるとき――“なぜ?”と聞くのは間違いの始まり

第1部 メタファシリテーションの成立

第1章 「なぜ?」と聞かない対人援助コミュニケーション手法
1 朝ごはんいつも何食べる?――事実と考えの混同が曖昧なやり取りを生む
2 現実を構成する三つの要素と「Mのコミュニケーションの罠」
3 疑問詞をもとにした手法の体系化
4 ラオスでの実践からファシリテーター講座の開設へ
5 簡単な事実質問の力に気付く
6 相手が勝手に気付く

第2章 思い込み質問の迷路から「簡単な問い」へ
1 思い込み質問の迷路
  (1)国際協力への道
  (2)迷路からの抜け道
2 「簡単な問い」への目覚め

第3章 簡単な質問の先の壁
1 「簡単な質問」が私にもたらしたもの
  (1)インタビュー術訓練での学び
  (2)技法の芽生え
2 「簡単な質問」の先にある壁
  (1)自分たちの活動スタイルに対する疑問
  (2)何かがおかしいプログラム

第4章 メタファシリテーションの成立
1 対話術からファシリテーションへ
2 メタファシリテーションの誕生

第2部 メタファシリテーションを囲む「枠」

第1章 コンテクストが見えてきた

第2章 「コミュニティー」に至る道
1 ボトムラインに気付く
2 「枠」へのとっかかり――人間社会の主要構成要素
3 コミュニティーは変容する
4 コミュニティーの「枠」――空間としての捉え方

第3章 マクロとミクロの間
1 マクロとミクロを意識させる「分権化」――何をコミュニティーでマネージメントするか
2 マネージメントという「能力」
3 言語化するということとファシリテーターの役割――暗黙知と形式知
4 意識の変化と行動の変化
5 コミュニティーでの分権化の意味

第4章 国際協力のコンテクスト=近代化に伴う貧困現象の発生
1 私の体験としての他者の貧困
2 「貧しさ」の心象
3 プロセスを特定のコンテクストの枠組みに落とし込むために
4 このストーリーの普遍性

第3部 メタファシリテーションの実践

第1章 メタファシリテーションの技法解説
1 基本技能と練習方法
2 現場型対話式ファシリテーションの技法
  (1)最重要基本姿勢
    1事実質問の力を信じる
    2一対一の対話が基本
    3提案しない
    4信じて待つ――ファシリテーションの真髄
  (2)具体的な手順と考え方
    1セルフエスティームが上がるようなエントリーポイントを見つける=道具をほめる
    2課題を整理する:それは本当に問題なのか
    3一番最初に(最近)それが起こったのはいつですか?⇒時系列で質問を組み立てる
    4課題・問題の起点に遡る
    5解決方法を探る(1):自己の類似体験の追跡にこだわる
    6解決方法を探る(2):身近な他者の類似体験に学ぶ
    7相手から質問を受けたらチャンスだと思え
    8結論は絶対に当事者に言わせろ!
3 ファシリテーションを組み立てる技法=仮説を立てる
  (1)仮説を立てるということ
    1セルフエスティームの上がるようなエントリーポイントを見つける=道具をほめる
    2課題を整理する:それは本当に問題か?
    3解決方法を探る:自己の類似体験の追跡にこだわる
  (2)類似の体験・経験とは⇒「自分にひきつける」ということ

第2章 メタファシリテーションのプロジェクトへの応用
1 導入としてのトレーニング――パートナーシップの構築からCBIAへ
  (1)本気であること=対等な関係とは何か
    1最初からプロジェクトを持ち込むな:やるべき活動の根拠は、自分たちで見つけるよう働きかける
    2プロジェクトを組み立てるとき、パターンに陥らないこと:予断を持つ危険
    3パートナーシップとは、ギブ・アンド・テイクの関係:参加ゲームを避ける
    4相手の身になって仮説を立てる:相手に自分を客観視させるということ
    5具体的な技術を身につけることこそセルフエスティームにつながる
    6相手にこちらが本気でコミットしていることを示す
    7覚えた技術を教えることが自信につながる:いつも教えるのはこちらだという関係を作らない
  (2)トレーニングはなぜ必要か
    1トレーニングの必要な三つの分野
    2農村コミュニティーの知識の質とトレーニング
    3三つの分野の二つのレベル
    4トレーニングも事実質問から入る:自発的参加を勝ち取るには「参加」を強要しない
    5コミュニティーでの共有は繰り返して強調する
    6対象村の足並みが揃わないのも学びのチャンス
    7パートナーシップの構築は不断の努力
    8思い込みのエンパワーメントを避ける
    9プロジェクト期間を柔軟に使う工夫
    10現状の具体的な認識こそ必要な知識の認識へとつながる
    11農村コミュニティーでの数量的把握の意味
2 実施のためのトレーニング――アクション・プランから実施とモニタリング
  (1)アクション・プラン
    1農村コミュニティーがアクション・プランを作る意味
    2予算こそ核心:これを村人が作らずに村人のオーナーシップはあり得ない
    3アクション・プランづくりも技術:たくさん練習しないとできるようにならない
    4数値化がアクション・プランづくりで学ぶ重要な考え方
    5農村コミュニティーでの経済の二つの側面
    6ファイナンシャル・マネージメントの基礎知識なしに市場経済には立ち向かえない
    7収入向上を考えるならリスクヘッジも視野に入れる:農村の強みを失わない
    8コストという考えに馴染まないとメンテはできない
  (2)モニタリング――モニタリングをどう意識させるか
3 持続のためのトレーニング――評価とフィードバックと
  (1)持続をどう確保するか
    1住民組織づくりを急がない:コミュニティーそのものがすでに受け皿
    2組織を持ち込む前に村の「組織」を理解する
    3新しいリーダーたちをゆっくりと育てる
  (2)コミュニティーで評価するということ
    1評価はもともと日常的なこと
    2新しいコンテクストでの評価:無理のない「接ぎ木」をする
    3コミュニティーでプロジェクトを行うのは技術を移転するのが最終目的
    4評価は息の長い活動
    5フィードバックの意味:コミュニティーの本音の評価を引き出す

終章 結論に代えて

[著者]
和田信明(わだのぶあき)
1950年東京生まれ。ストラスブール大学人文学部中退。高山市の飛騨国際工芸学園教員などを経て、1993年にソムニードの前身の「サンガムの会」を設立。南インドで多くのプロジェクトを現在まで手がける。2002年にネパールでも活動を開始、2007年からは森林保全プロジェクトを実施中。併せて、旧国際協力銀行の委託による森林共同管理関連の調査をインド全域で行ったり、国際協力機構(JICA)の技術協力プロジェクトの短期専門家としてインドネシアを頻繁に訪れ、コミュニティー・ファシリテーター育成研修を行ったりと、ODAプロジェクトにも密接に関わる。その他、ラオス、ケニヤなどでもコミュニティー参加型事業形成・運営の研修を行う。2000年から2009年まで(特活)ぎふNPOセンター理事長。現在(特活)ソムニード代表理事(共同代表)兼海外事業統括責任者。非常勤で一般社団法人あいあいネット代表理事を務める。
連絡先 E-mail: info@somneed.org  ソムニード http://www.somneed.org/

中田豊一(なかたとよかず)
1956年愛媛県生まれ。東京大学文学部卒。アジア学院農場ボランティアなどを経て、1986~89年、シャプラニール=市民による海外協力の会ダッカ駐在員としてバングラデシュで活動。1995年1月、兵庫県尼崎市で阪神淡路大震災に遭遇、直後より阪神大震災地元NGO救援連絡会議事務局長代行として救援活動に従事。同年5月から、1998年3月まで(社)セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン事務局長。 1998年、参加型開発研究所開設。以後、フリーランスの国際協力コンサルタントとして活動。2004年から2年間、JICA派遣専門家として家族とともにラオスに滞在。現在、参加型開発研究所(研修、調査、コンサルティングなど)主宰。神戸市在住。非常勤の役員として、(特活)シャプラニール市民による海外協力の会代表理事、(特活)市民活動センター神戸理事長、(特活)ソムニード代表理事(共同代表)を務める。著書に「人間性未来論――原型共同体で築きなおす社会、(竹林館、2007年)、「ボランティア未来論」(コモンズ、2000年)など。
連絡先 E-mail toyobhai@yahoo.co.jp

[用紙/刷色]
ジャケット NTほそおり 新スノーホワイト 四六判Y目 100kg  K+DIC403/2°
表紙 NTほそおり 新スノーホワイト 四六判Y目 170kg  K/1°
見返し NTほそおり 濃鼠 四六判Y目 130kg
本文 淡クリーム琥珀N A判T目43kg

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