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里海の生活誌 文化資源としての藻と松

印南敏秀 著
2010年3月刊
A5判上製356頁
本体2800円+税
ISBN978-4-944173-77-8 C0039
装幀 林哲夫
■ジャケット写真
 周防大島西方の干潟(1961年)宮本常一撮影、周防大島文化交流センター所蔵
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[目次]
【1】里海と生活誌

1 なぜ里海なのか
   里海と海ばなれ/どのように人手を
2 藻の文化多様性
   雑藻と雑木/海と陸の世界観
3 なぜ生活誌なのか
   『海の生活誌』から/海辺の生活記述/干潟と磯の多様性/伝承可能な里海文化
4 生活文化は実感
   体験の記憶/里海の自然と生活文化
5 フィールドで
   さりげない観察/生活用具と身体技術/生活文化と生態/漁民とはなにか

【2】藻と松の生活文化

第1章 文化多様性と藻
1 藻の生活文化史
   生業と藻/心身の清め/肥料の利用史/ごみとり船/肥料にした藻の種類/傾斜地利用の調査から
2 三河湾の藻と貝
   藻と貝に特徴/豊川河口の藻と貝の入会/渥美半島の藻と貝の入会/戦後の藻と貝/消えた貝の生活文化
3 有明海の泥土と貝
   海と陸の生活文化の交わり/太良海辺のフジツボ/諫早湾岸のガタの利用

第2章 島嶼の藻
1 段々畑とアマモ
   島の急傾斜地農業/立花というところ/段々畑の管理/アマモの採取/アマモのおぎない
2 旅する藻船
   海民と陸民のすみわけ/人口増加と栽培技術/盛んだった採藻/タビバタケとノウセン/佐木島でも旅に/地先とタビの採藻/田尻組のモフネ/採藻と干場/モブネの生活誌
3 アマモの多様性と複合性
   島世界の広がり/ナガレモ/ホシバとモバグロ/ハネアゲとカリガサネ/ヨリモバ/牛窓のナガレモとり/モバの複合利用
4 アマモの種をまく漁民
   アマモの種をまく/厄介なアマモ/島に恵みをもたらすアマモ/ツボアミ仲間とくじ/ツボアミの収益/よみがえるアマモの記憶
5 石風呂とアマモ
   よみがえれ石風呂/里山の温泉、里海の石風呂/丹那の三種の神器/石風呂の横綱

第3章 文化的景観と松
1 神から人へ
   松と精神世界/松と実用性/燃料としての松/林産資源としての松/沿海域の松と藻/海と山の松の景観
2 三河湾の松
   渥美半島の松の利用/江比間の松/夏山切り/知多半島の松/里海の春の恵み/里海と里山をつなぐイカ

【3】島の生活文化

1 高根島
   磯好きの家系/遠浅でのスキアミ/潮と採取/男と女/肥料の海草と海藻
2 生口島
   生口島の浅海/漁はたのしみ/荻のアマモ/御寺の海
3 佐島
   百姓所の佐島/モバトリ/イカダは自由/ヨリモは入札/ガラモ/その他の肥料
4 弓削島
   少ない田畑/モバとガラモ/クロマツとソクダ/久司浦/石風呂と潮湯
5 怒和島
   元怒和というところ/ほとんどの家がモカリに/モの乾燥と保管/モの利用/モキリザオ/カギをつくる技/モキリザオの柄/松の利用
6 中島
   大浦の農地と肥料/津和地島の藻の利用/大浦の松
7 周防大島の藻
   島の暮らしと藻/内浦での利用/外浦での利用/シラバタケでの芋栽培/地先のアマモ/藻は刈りにいった/豊富な洲の資源/モで船がすすまない
8 周防大島の松
   キヤマの民具と技術/用材の利用/漁民との交換/地下山と個人山/ミカン畑の風除け/開拓と松/広い松山/松のある景観/松は燃料として/フナバとモクセン/船たで/松の景観/燃料としての松/割木は商品/黒松と赤松/海辺をまもる黒松/沖家室のムネマツ/燃料にはこまらない

【4】里海生活誌の試み

第1章 海辺の記憶
1 里海の原風景
   にぎやかな海辺/寂しくなった海辺/記憶を編む仕事

第2章 海辺の里の生活文化
1 地域社会と信仰
   本家とのつきあい/海辺の生業/小部落の信仰とまつり/白石家の信仰/島四国/ダイダイとお日様
2 干潟と磯の記憶
   干潟のめぐみ/磯のたのしみ/アオサとクロノリ/トリカイ
3 漁業暦
   サワラ網漁/イリコ/エビコギ/マスアミ/延縄漁/ボラ釣り/ワタリガニ/フグ釣り/ダンベ
4 海辺の火と水
   飯の道具/竃と羽釜/住まいの水/台所の燃料/風呂と洗濯
5 シダと煉瓦の石風呂
   伯父の体験談/石風呂のシダ/石風呂の施設

[著者]
印南敏秀(いんなみ・としひで)
1952年、愛媛県新居浜市の海辺に生まれる。武蔵野美術大学卒業後、日本観光文化研究所、京都府立山城郷土資料館、愛知大学教養部をへて、現在愛知大学経済学部教授。日本民具学会・日本生活学会理事などを歴任。現在は三河湾岸の愛知県豊橋市に住み、海里山文化・食文化・入浴文化などに関心をもっている。

主要著書
『石風呂民俗誌』『島の生活誌』(以上山口県東和町・現周防大島町)、『瀬戸内諸島と海の道』(共著、吉川弘文館)、『瀬戸内の海人文化』(共著、小学館)『瀬戸内海事典』(編著、南々社)『京文化と生活技術――食・職・農と博物館』(慶友社)、『食の文化フォーラム・食と大地』『食の文化フォーラム・米と魚』(以上共著、ドメス出版)、『共同浴の世界』(あるむ)、『水の生活誌』(八坂書房)ほか。

[用紙/刷色]
ジャケット ヴァンヌーボF-FS ホワイトS 四六判Y目110kg 4°マットPP
表紙 里紙 松 四六判Y目70kg K/1°
見返し 里紙 松 四六判Y目130kg
別丁扉 里紙 しだ 四六判Y目100kg K/1°
別丁グラビア コスモエアライト A判T目 55kg K/1°
本文 淡クリーム琥珀N A判T目 46.5kg

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