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農家兼業編集者の周防大島フィールドノート
本とみかんと子育てと
農家兼業編集者の周防大島フィールドノート
2021年1月刊
A5判並製671頁
本体3,000円+税
ISBN978-4-86426-046-6 C0036
装幀 林哲夫
プリンティングディレクション 黒田典孝((株)山田写真製版所)
印刷 (株)山田写真製版所
製本 (株)渋谷文泉閣
目次
前書—みかんの島で想う
みかんの島を守る/大島みかんの現状と憂鬱/みかん作業の心映え/旅の始まり、外の広い世界への憧憬/旅をやめる/空家修繕、家庭菜園を復活させる/みかんを軸に島の生活誌を編む/気候変動の害、災害級の猛暑/豪雨災害と除草剤の害—農業は環境を守るのか?/農民こそ文化人—住井すゑの言葉を反芻する/みかん一つで、大島が、世界が視える/紙の本であらねばならぬ理由
日録本編(2017年9月7日〜2020年5月31日)
補遺
島の記憶と記録
島の記憶と記録、そして旅人宮本常一のまなざし/見んさい。蜜柑が喜うぢょる—梶田富五郎の記憶と島の畑と/海の民の記憶/ソウルからピョンヤンまで—植民地の記憶1/移民が移民を呼ぶ—植民地の記憶2
世代を繋ぐ仕事
性根を入れる/都会を見限る/不要不急だからこそ/経験知と書物知/人の営みの背景を知る/社会の主流から外れるということ/知らなければいけない/地方で出版をするということ/編集者の職業倫理/形あるものとして残す/世代を繋ぐ
リアル書店と取次の役割——目先の利益や利便性より重いものは
資料編
安下庄 2000年平年値と2010年平年値の比較/安下庄の月ごと・年ごとの降水量・気温と階級別日数/温州みかん防除暦/空から見た安下庄、みかん産地の変化/索引
著者 柳原一徳(やなぎはら・いっとく)
1969年(昭和44)神戸市葺合区(現・中央区)生。兵庫県立御影高校を経て旧日本写真専門学校卒業。1991年(平成3)奈良新聞に写真記者として中途入社。奈良テレビ放送記者等を経て、1997年神戸でみずのわ出版創業。2011年山口県周防大島に移転。みかん農家、写真館兼業。公益社団法人日本写真協会会員。2014年度、梓会出版文化賞30回記念特別賞受賞。編著書に「従軍慰安婦問題と戦後五〇年」「阪神大震災・被災地の風貌」「震災五年の神戸を歩く」「神戸市戦災焼失区域図復刻版」、写文集に「われ、決起せず——聞書・カウラ捕虜暴動とハンセン病を生き抜いて」(立花誠一郎、佐田尾信作共著)、「親なき家の片づけ日記——信州坂北にて」(島利栄子共著)など。「本とみかんと子育てと——農家兼業編集者の周防大島フィールドノート」で第37回農業ジャーナリスト賞特別賞受賞。