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私がヤングケアラーだったころ 統合失調症の母とともに

著 林真司
2021年12月刊
四六判並製103頁
本体1,200円+税
ISBN978-4-86426-047-3 C0036
装幀 林哲夫
印刷 (株)山田写真製版所
製本 (株)渋谷文泉閣
プリンティングディレクション 黒田典孝((株)山田写真製版所金沢支店)
価格 <% total_price.toLocaleString() %> 円(税込)
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民際学を志すノンフィクション作家が綴るヤングケアラー体験

 近年、テレビや新聞等でヤングケアラーという言葉に触れる機会が増えている。病気の近親者を介護する若者が、けっして少なくないという事実に、ようやく社会も気づき始めたようである。
 これまでヤングケアラーの存在は、全くといってよいほど知られてこなかった。理由のひとつとして言えるのは、当事者たちがひっそりと息を潜めるように暮らしてきたということがある。病気の親や兄弟姉妹を、人知れず世話する若者が世の中にはたくさんいるのだが、様々な理由から他人に打ち明けられずにいる。特に、病気が精神疾患の場合、世間の偏見もありカミングアウトするのは、勇気がいる。子どもが家族の病気を知られたくないと思う気持ちには、多くの酌むべき事情がある。
 じつは私自身、いまでいうヤングケアラーであった。
 母と私たち家族が辿った道のりが、もしかすると現代のヤングケアラーたちにとって、わずかではあるが、現状を打開する糸口になるかもしれないと思い、筆をとることにした。
 あきらめずに苦難に向き合っているうちに、いつかきっと灯りは見えてくる。そのことを、いま実際に苦闘している人たちに伝えたい。(本書、序章より抜粋)

序章 ヤングケアラーの四六年
第一章 中学時代
第二章 暗中模索
第三章 医師との邂逅
第四章 シマ豆腐をめぐる長い旅
第五章 母の親離れ
第六章 有機野菜とラベリング
第七章 父の思い
第八章 従姉の自死
第九章 偏見と支えと
第十章 狂気の意味するもの
終章 こころの色、こころの形

林真司(はやし・しんじ)
ノンフィクション作家 。1962年大阪生まれ。龍谷大学大学院経済学研究科修士課程修了(民際学研究コース)。有機野菜などを扱う食料品店を経営後、1999年に同大学院に入り、「民際学」の提唱者中村尚司氏や田中宏氏に師事する。同時に、シマ豆腐の調査を開始し、その成果をまとめた『「沖縄シマ豆腐」物語』(潮出版社)で、2013年第1回「潮アジア・太平洋ノンフィクション賞」を受賞。2020年『生命の農—梁瀬義亮と複合汚染の時代』刊。食べ物を通して、人間の移動や交流について考察を続けている。

用紙
カバー 里紙 白 四六判Y目 130kg(4°)
表紙 ハーフエア ヘンプ 四六判Y目 180kg(K/1°)
見返 ハーフエア チャコール 四六判Y目 110kg
本文 淡クリーム琥珀N 四六判Y目62kg

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